保育の考え方/親子の絆と育つ力を育む

 乳幼児期にどんな人間関係で育ったかが後のその子の人間性に大きく影響します。そこで私たちは先ず、一人ひとりの子どもの気持ちに応えてやり保育者が子どもの心と深い絆を築き安定した楽しい園生活が送れるよう支援します。
 また、ことばや感情体験を豊かにする為に絵本の読み聞かせを保育の中心としていますが、遊びを通しての仲間づくり、行事の中での生活体験など、就学迄に人間として育つ力をより多く身につけさせたいと考えています。
 なでしこ保育園、第二なでしこ保育園、第三なでしこ保育園の3園は、それぞれ300m位の範囲にあるので、園庭を借りて遊んだり、一緒に行事を行なったりして、交流を深めています。大勢のおともだちができる保育園です。

保育目標

なでしこ保育園 保育の基本

命を守り、丈夫なからだと人間らしい感性を育てる

  • 命を守り丈夫なからだを育てるために、安全に注意し、食事・睡眠・清潔など、一人ひとりに即した養護をおこなう。
  • 乳幼児期は人間関係の基礎のできる時期なので、保育者との心のふれあいを通して情緒の安定をはかり人間らしい感性や思いやりの心を育てる。
  • ことばの獲得や運動機能など、子どもの発達過程には臨界期があるので、発達に見合った経験をさせる。
  • 発達に合わせた基礎的生活習慣の自立を援助し、身辺自立を通して自信をつけさせる。
  • 豊かな心を育むために、年齢にあった絵本を選び、読み聞かせを保育の中心とする。
  • 規範能力や思考力の育つ時期なので、やってはいけないことを教え、自分で考えて行動する機会を増やす。
  • 友だちとのかかわりや遊び、行事などを通して楽しい経験をたくさんさせ、仲間とともに過ごす楽しさを味わい、他人への信頼感を育てる。

子どもの発達の目安

0歳児
  • 快適な環境の中で保育士との深い関わりにより、愛着のきずなが形成され情緒が 安定し落ち着いた園生活が出来る。
  • 保育士と遊ぶ楽しさを味わい一人ひとりに応じた欲求に満たされ、よく遊び、よく食べ、よく眠って安定したリズムで過ごす。
  • 授乳、離乳食、幼児食の段階を踏んで、食べ物をよく噛み飲み込むことを獲得し食事を楽しむ。
  • 寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、つたい歩き、一人立ちの段階を踏んで歩行を獲得する。
  • 発声、喃語、発語を促し、保育士の話しかけを喜んだり自分から片言で話し始める。
  • 探索行動を十分経験して、身の回りのさまざまな物に興味や関心をもつ。

1歳児
  • 探索活動が活発になる時期なので保育士に見守られながら自分の興味のある遊びを見つけて十分楽しむ。
  • たくさん歩き、しっかり歩けるようになる。
  • 保育士に見守られながら、食事や排泄など自分でしようとする気持ちが芽生える。
  • 保育士の話しを聞いて、やってはいけないことを覚える。
  • したいことやして欲しいことを、言葉や身振りで伝えたり、保育士と言葉のやりとりを楽しみながら言葉の修得を図る。

2歳児
  • 自分の感情(喜怒哀楽)を素直に表現できる。
  • 自分の好きな遊びを十分楽しみ、また保育士と一緒に友達と関わって遊びを楽しむ。
  • 保育士にかわいがられているという安心感をもち、身の回りのことを少しずつ自分でしようとする。
  • たくさん歩いて足腰を鍛え、全身を使った遊びを十分経験する。
  • 保育士の話を聞いて、やってはいけないことがわかる。
  • 自分のしたいことやして欲しいことを言葉で表す。

3歳児(年少児)
  • 保育士にさまざまな欲求を受け止めてもらいながら、安心感や信頼関係を深め安定した生活が送れるようになる。
  • 依存から自立する時期なので、保育士に優しく受け止めてもらいながら身の回りのことが自分でできるようになる。
  • 保育士や友達と遊びながら、その行動を観たり模倣して遊びを広げる。
  • やってはいけないことが分かり、我慢ができる。
  • 保育士の話をよく聞けるようになり、したいことやして欲しいことが言えるようになる。
  • 固定遊具の経験や、走る・ボール遊び・跳び箱・縄跳び・平均台・マット・プール等の運動遊びを楽しむ。

4歳児(年中児)
  • 自意識が芽生える時期なので不安や葛藤もあるが、保育士に共感してもらったり励まされたりしながら相手の気持ちや立場に気づけるようになる。
  • 保育士や友達との関わりの中で、自分の気持ちを表現できるようになり、我慢を経験しながら友達関係を築く。
  • 保育士と安定した関係のなかで基本的生活習慣を身につける。
  • 保育士や友達と一緒に簡単なルールを守って遊ぶ。
  • 固定遊具を十分経験し、走る・ボール遊び・跳び箱・縄跳び・平均台・マット・プール等の運動遊びを楽しむ。

5歳児(年長児)
  • 基本的信頼感が身につき大人の言葉に耳を傾けることもできるようになり、友達の話を聞き自分の気持ちも伝えることができる。
  • 互いに相手を許したり認めたりする社会生活に必要な基本的な能力が身につき、 仲間の一人としての自覚や自信がもてるようになる。
  • 友達と仲間を作って集団活動をするようになり、自分のやらなければならない事や決まりを守って仲良く遊べる。
  • 物事の良し悪しを判断し行動できる。
  • 基本的生活習慣が身につき、身の回りの始末ができるようになる。
  • 固定遊具を使いこなし、走る・投げる・蹴る・転がる・跳躍・ぶら下がる・泳ぐ・平衡感覚などの能力を養う。

障がい児保育― 保育士との信頼関係を築くなかで、見守られ援助されながら -
  • 自分の要求や意思を言葉や動作で伝えることができる。
  • 情緒が安定した生活ができる。
  • 喜怒哀楽を表現できる。
  • 遊ぶ意欲が持てる。
  • 身近な人と関わろうとする。
  • 自分の身の回りのことをやろうとする。
  • 一人ひとりが自分のもっている力を十分発揮できる。

保育目標達成のために

保育目標達成のために、次の点を基本として保育を進めております。

  • 命を守るために一人ひとりの健康管理と園内外の安全に心掛ける。
  • 乳幼児期は人間関係の基礎のできる時期なので、保育者との心のふれあいを通して情緒の安定をはかり、人間らしい感性を育てる。
  • ・一人ひとりをみきわめて接する。 ・意欲や向上心、思いやりの心を育てる。
  • 規範能力の基礎が育つ時期なので、やってはいけないことをていねいに教える。また、生活のなかで自分で考えて行動する機会を増やす。
  • 食事や遊びを通して丈夫なからだづくりに配慮する。
  • 発達に合わせた基礎的生活習慣の自立を援助し、身辺自立を通して自信をつけさせる。
  • 豊かなことばを育むために子どもの成長にあった絵本を読み聞かせすることを心がける。
  • 子どもを愛し、ともに遊ぶ子どもの目の高さでつきあい、一人ひとりの子どもとの信頼関係を築き、さらに子ども同士の仲間関係を広げるなかだちをする。
    障害のある子にも目を向け、事情の許す範囲で受け入れて行く。

保育内容

     
■情緒を安定させる 入園すると親から離れて園で長時間生活することになりますので、一人ひとりの気持ちを大切にし、甘えたい気持ちを受け止めてやり、心の安定を図ることをまず第一に考え、安心して楽しい園生活を過ごせるように心がけています。乳幼児期の心の安定が人間として社会生活を送るための基本と考えています。
■安全保育 命を守るという使命をまず第一に考え、園舎内外の安全管理については十分注意を払っています。しかし、子どもは発達にともない活動も活発になるので、まったく危険のない生活の保障ができないのがむずかしいところです。職員全員で力をあわせ、事故やけがが最小限度になるよう心がけています。
■体力づくり ぶらんこ、すべり台、鉄棒、トランポリン、うんてい、のぼり棒など遊具を使いこなすことをはじめ、散歩、駆け足、プール遊び、ボール遊び、なわとび、マット運動などの活動を通して、がんばりのきく丈夫な子どもに育てたいと考えています。
■健康管理
  • 健康診断 内科検診(年に2回)、検尿、ぎょう虫検査、歯科検診、身体測定をおこなっています。
  • 歯磨き 歯をみがく習慣はとても大切です。保育士と看護師の指導で、昼食後、全員毎日歯磨きします。歯科医による検診もあります。
  • お昼寝 0〜3才は年間通して、4才は前期、5才は夏の間だけ昼寝をします。個人差もありますが、長時間保育のなかでの昼寝はとても大切です。
■給食

乳幼児期の食生活は心身の発達に大きく影響します。
園では昼食とおやつに手作りで豊富なメニューが用意できるよう心がけています。 献立は園の管理栄養士を中心に担当者が検討し、毎月家庭にお知らせしています。

  • 0〜1才……
    給食は乳児とは別に乳児食を用意しています。おやつ、ミルク、離乳食は個々の成長にあわせて出しています。
  • 2才児……
    完全給食で、おやつも午前と午後の2回あります。手先の器用さを養うため、箸を使うようにしています(スプーン、フォーク、箸は園のものを使用します)。
  • 3才児以上……
    主食を持参していただきます(水曜日は白ごはんの日です)。副食給食(おかず、汁もの、果物など)と午後のおやつが出ます。
■生活習慣の自立 自分で何でもしたがる時期を大切にとらえ、大人が手を添えて、自分のことが自分でできるようにしていくのが上手なしつけです。
子ども一人ひとりの発達に応じた指導が大切な幼児期です。家庭との連絡を密にし、自立できるよう細かな養護をこころがけています。  
■規範能力の育成 幼児期に物事の善悪の判断能力を身につけさせることは、人間としてとても大切なことです。生活や遊びのなかで、やってはいけないことをていねいに教えていきたいと考えています。家庭でも特に心がけていただきたいところです。
■遊び 遊びは子どもの生活の大切な一部であり、学びの世界です。集団のなかで十分楽しんで、友達と遊べることが、伸びる力の基礎となります。満足するまで遊べる子どもにしたいと考えています。室内にはコーナー遊びを設定し、子どもたちが好きな場所で遊べるよう用意してあります。
●0〜2才児は、天気の良い日は戸外へ出て、砂・水遊びの経験をたくさんさせ、散歩を通して足腰をきたえ、しっかり歩けること、走れることができるようにしています。クラスには、手づくりのものをはじめ、積み木やブロックなどでいつでも遊べるようにしてあります。
●3才児以上は、朝登園してからの時間を自由遊びの時間として、特に外遊びを中心に毎日活動を開始しています。
■ちえのみ遊び 大人や友だちの話が聞けない子、落ち着かない子、依存心が強い子、自分で考える力や自分のことをしようとする力の弱い子など、知識はあっても心が育っていない子が増えているなかで総合的な経験のできる教材として「ちえのみ遊び」を平成4年度より取り入れています。
■表現活動 1音楽リズム  幼児期はさまざまな感覚が分化し、発達する時期です。カスタネット、タンブリン、太鼓など打楽器で遊び、ピアニカを吹くことによって音感、リズム感を身につけさせます。特に耳の発達は4才にすばらしく伸びるといわれます。そこで4才児に無理のないよう、そして楽しく取り組めるようピアニカ指導をしています。運動会の年長の和太鼓や生活発表会での表現発表は、まとめの意味で子どもたちの成長に意義深いものがあります。
2.造形活動  さまざまな素材や用具を使い、経験したり想像したことを創造的に描いたり、創ったりするなかで、集中力や根気力をつけていきます。また、ものをよく見つめて描くなかで観察力や認識力もつちかいます。
■絵本と保育 豊かな感性を育てるために絵本を読んであげることはとても効果的です。絵本の読み聞かせは人格形成に重要な意味を持ち、親子の絆を深めるためにも大切なことです。 
絵本を通して保育者と子どもの人間関係が深まり、ことばの発達、豊かな感性、集中力、物語の認識、共通体験など子どもの心の育ちを実感することができます。
またなでしこ文庫には、現在約2500種の蔵書(物語絵本、幼年童話、育児書など)があり、在園児は週に1回貸し出しを行い、家庭での読み聞かせをすすめています。また、年齢にあった月刊絵本(福音館)を購入していただき、保育のなかでも家庭でも子どものために十分活用しています。
■乳児保育 40年間の経験と実績から、子どもの豊かな成長発達を保障し、働くお母さん方が安心して仕事に専念できるよう、連絡や連携を密に保ちながら保育にあたっています。  
■障がい児保育 心身にハンディキャップをもった子どもたちが他の子どもらと一緒に生活する中で、お互いが助け合う気持ちや思いやる心を育み、ともに育ちあう保育を目指しています。
■NO TV 3園ともに子どもが鑑賞する為のテレビは一台もありません。子ども達は早朝保育、夕方の延長保育の時間も保育士が関わることによってのみ過ごしています。保育園において、子どもがテレビから学ぶものはないと考えております。アニメや映画などのビデオについても同様です。